子育て中のママの悩みとして、旦那が子育てに参加しないという意見をよく耳にします。
特に共働きで子育てをしてるご家庭では、ちょっとしたことで衝突してしまうことが少なくないですよね。
私も今まで、共働きをしているママにこんな話を聞いたことがあります。
共働きだけどうちの旦那は子育てどころか家事も一切やらない(>_<)
共働きだけど、保育園の送迎、帰宅後の世話、寝かしつけ全部自分がやってる💦
休日はパパが子供とどこかへ遊びに連れていってくれることもあるようですが、
平日は働くママが、子どもの世話をすべてをうけおっているというご家庭も少なくありません。
それってやっぱり働くママとしてはストレス感じますよね。
今回ご紹介するコミックエッセイの
『親になったの私だけ!?』の主人公の美海も同じ状況なんです。
美海はソーシャルワーカーなので、夫と同じ働くという立場は同じはずですよね。
けれどその夫である晴彦は、子どもの発熱によるお迎えや家事などをすすんでやろうとしません。
このコミックエッセイは、実際にソーシャルワーカーとして働く、
の原作者の耳たぶ吸ってたも~れさんの実話を、ゆむいさんが漫画として描いています。
仕事と子育てを両立する上での悩みや葛藤がリアルに伝わってくるので、働くママにとって共感できるポイントがたくさんつまった1冊です。
さっそく
『親になったの私だけ!?』の内容について詳しく書いていきますね。
※漫画のネタバレ&ラスト(最終話)のネタバレがあります。嫌な方はここで読むのをストップしてくださいね!
働くママとして懸命に生きる「親になったの私だけ!?」の主人公を応援したくなる
の主人公の美海は、赤ちゃんが生まれてから、
「怖いから沐浴できない」や
「おむつがえ無理」など、
とにかく言い訳ばかりで
子育てから逃げる夫にやきもきしつつ、
美海は仕事復帰するために保育園探しという、いわゆる保活に走りまわり、仕事復帰にむけて着々と準備をすすめます。
専業主婦の義妹の充実した子育てぶりのSNSにモヤモヤした想いを抱えつつも、
バタコはポンコツ主婦なので、
の美海を含めて、働くママを純粋に尊敬しています。
バタコは働いていないのに、家事&育児にアップアップしているポンコツぶりですからね汗
職場復帰するも前途多難な「親になったの私だけ!?」の主人公の日々
育休から復帰した美海を職場の女性たちは暖かく受け入れてくれます。
職場のシステムも産休前とは変わっていて大変ですが、それでも主人公の美海は福祉の仕事にかかわれることに喜びを感じます。
けれど、時短勤務のため残業をしたくてもできず、子どもが急に熱を出して保育園からお迎え要請の連絡がはいります。
これって子どもが小さい時、特に赤ちゃん時代はよく耳にする話ですよね。
美海も時短勤務の為、限られた時間の中でたくさんの仕事を抱えているので迎えにすぐに行ける状態ではありません。
その為、夫に子どもを迎えにいってほしいと電話しますが、
「俺は美海と違って気軽に休めない!休んだらみんなに迷惑かかる」
とけんもほろろに断られてしまうのです。
ここで読者からは
「おいおい、休んだらみんなに迷惑がかかるのは妻も一緒だろうが!」とツッコミがはいることでしょう。
幸い、職場の女性の上司理解があり、美海は無事に子供をむかえに早退することができたのですが、
駆け足で職場を後にする美海の背中にむかって男性スタッフがボソッと
「子どもが熱って言ったら帰れるんだから、やっぱ女の仕事って軽いよな
とつぶやくのです、、、
働いていて、
ただ、今の日本では
にでてくるエピソードが実際に起こっているのも事実なんですよね。
この主人公の会社ではワーキングマザーの時短勤務や、子どもが熱を出して早退することに理解があります。
しかし、現実社会では、そのような職場ばかりではありません。
そして、オフィスにいるのは、働くママだけでもありません。
新卒の方、独身の方、結婚されていても子どものいない方、それぞれの立場が異なる中で、当然、それぞれ考え方も様々ですよね。
この『親になったの私だけ?』では描かれてはいませんが、
この男性だけでなく、時短勤務や熱を出して早退するママに対して、世間では風あたりが強いところもあるようです。
実際、バタコも以前の職場で、お子さんが熱を出して休んだ女性に対して他の同僚の女性たちが、それはそれは恐ろし~い発言をしていたのを直接耳にしたこともあります。
そして、そのママが子どもが熱が下がり職場に来た折、他の女性たちから無視されていました。
「子どもが熱出したら早退できて(休めて)いーよね」
と思っているのは、
『親になったの私だけ?』に出てくる男性だけでなく、女性にも一定数いるということを、バタコは目の当たりにしたのです。
バタコは当時子どもはいませんでしたが、子どもが熱や体調を崩したため休んだママが陰口をたたかれ、挙句に無視されている状況を目の当たりにして
「この職場では子どもが小さいうちは働くのは無理だな」
と悟りました。
ただ、そこは会社によって異なるところもあるようです。
例えばバタコの夫の会社では幼児のいる共働き夫婦が同じ会社で働いているのですが、その旦那さんが保育園のお迎えで通常より遅れてきたり、子どもを迎えに行くために他の社員より早く上がったりしているそうです。
それは当たり前のこととして認められているそうです。
ママが働きやすい職場が、今後増えていくのが理想という考え方もありますが、
むしろこれからは、パパが育児と仕事を両立しやすい職場もどんどん増えていくことを望みます!
『親になったの私だけ』最終話(ネタバレあり)
子育てと仕事の両立、分担のことでさんざんバトルした主人公の美海と夫の晴彦ですが、美海は
「私だけに育児を丸投げしないで。家族としてやっていきたいなら主体性をもって」
と根気よく伝えます。
やがて晴彦も父親として子どもの関わり方が変わり晴彦は今まで美海に子育てを任せっきりにして休日も趣味を優先していましたが、
やがて父親として子育てに主体性をもつようになるんですね。
それでめでたしめでたしかと思ったら、、、
美海は2人目を授かり、今度は晴彦が1か月育休をとることになります。
さらに、2人目を産んだあと、職場復帰した美海は仕事が一気に忙しくなり、
今度は子育てのしわよせが晴彦にいくことになります。美海は家のことができなくなってしまうのです。
そこでお互いが、今までの立場が逆転し、晴彦はそれまでの美海の大変さを理解し、美海もまた仕事が忙しくなるにつれて、あることに気づくんです。
主人公の美海は自分のストレス発散を優先させてしまうという夫の気持ちが、初めて共感できるんです。
を漫画を読んで一番良かったと思える瞬間はやはりこのラストなんですよね。
晴彦に父親の自覚ができて、主体性をもったところで終わりではなく、さらに夫婦の立場が逆転し、そのことによって晴彦だけでなく美海もまた、それまで見えなかった部分がクリアになったこと。
こういうストーリー展開って個人的にとっても好きです。
まとめ
について詳しいネタバレと感想を書きました。
ラストまで読むと、心にある澱がスーッとなくなり、
気もちがすっきりして爽快感さえあります。
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