職場で人間関係がうまくいかない、
遅刻や忘れ物が多い、
部屋を片付けられない、
いつも男性に振られてしまう、、、
というようなADHD特有の悩みって人にはなかなか相談しづらいですよね。
ADHDの特性は男性に比べ、ADHDの女性の特性は気づかれにくいことが多いそうです。
子どもの頃には気づかれにくく、そのまま大人になって、職場の人間関係などでのトラブルでADHDの特性が判明したという女性も少なくないことでしょう。
それだけに、周囲に理解してもらえず、人知れず苦悩しているADHD特有の悩みを抱える女性は少なくないのではないでしょうか?
現在、ADHD&ADSのグレーの診断を受けているバタコも、20代の頃はまだ発達障害のグレーだとは自覚はありませんでした。
その頃は、職場で人間関係がうまくいっていなかったですし、友人も少なく、せっかく仲良くなった友達ともトラブルで音信不通になってしまうこともありました。
当然、男性との交際も長続きすることはありませんでした。
職場での人間関係がうまくいかないというのもストレスですが、
男性との交際が長続きしないというのはものすごくコンプレックスでした。
同僚や友人は当たり前のように彼氏がいたので、とても肩身が狭い思いでした。
そこで、今回は職場でうまくつきあえない、仕事が長続きしない、しょっちゅう物をなくす、
遅刻やミスが多い、異性との関係が長続きしないなどの
生きづらさを抱えるADHDガールのためのヒントがたくさんつまった
をご紹介をします。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)のグレーゾーンである当事者のバタコが、かなり参考になる本だと強く感じましたので、この本の説得力は大きいと思います。
内容に詳しく触れていきますので、ネタバレが嫌な方はご注意くださいね。
なお、著者の司馬理英子さんはADHDの当事者でもいらっしゃいます。
司馬さんは日本で初めて本格的にADHDを紹介した医学博士で、
『のび太・ジャイアン症候群』を出版されています。
こちらは有名な国民的キャラクターが本のタイトル名にはいっているので、
発達障害を知らなくても、この「のび太・ジャイアン症候群」という名前をご存知の人もいるかもしれませんね。
- 仕事で周囲の人と衝突してしまう
- 仕事が長続きしない
- 恋愛が長続きしない
- 遅刻や忘れ物、ミスが多い
- 親友ができない
生きづらさを抱えるADHDガールがもっと過ごしやすくなるヒントがたっぷり詰まった1冊です。
『わたし、ADHDガール、恋と仕事で困ってます』をADHD女性の対処本として選んだワケ
この本は、本屋で平積みになっているのを偶然手にしました。
すると、最初のページに書かれていたADHD女性の特性がバタコに当てはまることだらけだったのです。
本の冒頭では、著者の司馬理英子先生もイラストで登場し、
「ADHDガールがハッピーな人づきあいをできるコツを考えていきましょう」
と書かれていて、
この言葉がとても心に響き、購入のきっかけとなったのでした。
『わたし、ADHDガール、恋と仕事で困っています』は漫画形式でわかりやすい
この本は漫画形式で進んでいくので、馴染みやすく、また、かなりADHDの特性を捉えて文章が進んでいくので非常に参考になります。
ADHDガールにありがちな、
「頭の中が落ち着かず、あれこれいろんなことを考えちゃう」
『わたし、ADHDガール。恋と仕事で困っています。』より引用
という特性を、司馬先生は、
この頭の中のお盆がADHDガールはちょっと小さいんです
『わたし、ADHDガール。恋と仕事で困っています。』より引用
と本の中で説明されています。
記憶があふれて落っこちちゃうというのは、まさにバタコも実感あります。
以前、記事で紹介したTODOふせんもその解決の一つになるかと思います。
バタコも独身時代汚部屋に住んでいましたし、家事をスムーズに進められないし忘れ物は日常茶飯事でした。
本の中でADHDガールの主な特性として、
○気づくと部屋やデスクが散らかっている
○先延ばし癖があり、締め切りを守れない
○仕事でうっかりミスが多い
○やるべきことより、やりたいことを優先する
○遅刻が多い
○長時間集中することができない
○いつも携帯電話や鍵などを探している
○家事が苦手
○欲しいものがあると衝動買いしてしまう
○バタバタと動き回りがち
○待つのが苦手
『わたし、ADHDガール。恋と仕事で困ってます。』より引用
と、ADHDの特徴が上記のようにあげられています。
バタコの場合は上記の特性は全て当てはまりますが、数カ所が当てはまるとか、一つだけ該当するという人もいるかと思います。
人それぞれ特性は異なりますので、もし上記に当てはまる特性があり、そのことに悩んでいたら、ぜひ本の中の対処方法を参考にしていただけたらと思います。
恋愛にのめりこみすぎるADHDガールのための秘訣
バタコも20代の頃は、好きな人ができると、仕事や他のことが一切手につかなくなるということが多々ありました。
ADHDガールの脳内は悲しみや不安にも反応しやすいのということが本にかかれています。
バタコは学生時代、
彼氏にメールを送っても返信が遅い。この前はもっと早くくれたのに
とずっと一日中メールの返信が来ないことについて考え込み、大学の講義は頭にははいってきません。
そして、何度もしつこくメールをしてしまい、うざがられ、ふられてしまうということもありました。
本の中では相手の立場を考えるようにするというアドバイスがされています。
バタコが20代の時にこの本に出会っていたら、恋愛もうまくいっていたかもしれません。
恋愛に関わらず、友達関係においても自分本位に考えがちな傾向を改めるということに気付かされました。
いつも振られているADHDガール
バタコも20代の頃は振られまくっていました。この本には、その理由はまさにビンゴという感じで描かれています。
振られることは誰にでもある経験だと思います。
でも、この本では、
振られることが何回も続くようなら、可能性を探る必要があるということが強調されています。
確かに、同じようなパターンで失敗が多いとしたら、その原因を探って次に生かすということができますね。
本で書かれているADHDガールの恋愛の絶対NG行動とは?
それはズバリ、衝動的な性交渉に注意すること。外国でも10代の妊娠はADHDガールに多いそうです。
性感染症にかかる可能性や子宮頸がんにかかる可能性もあるので、避妊具の使用が大切です
もちろん、低容量ピルもありますが、それでは性感染症などは防ぐことはできません。
自分の体は自分で守り大切にするようにしたいですね。
職場でセクハラなどにあいやすいADHDガールの対策
この本によると、一見、細かいことは気にしていなそうにみえるADHDガールは、実はセクハの餌食になりやすいのだそうです。
もちろん、全員がそういうタイプではないでしょうが、
ADHDの特性を持つバタコもセクハラにあっていましたので、参考になるかと思います。
ADHDの特性を持つ女性は周囲に気を使いすぎるあまり、笑ってしまったりすることで、セクハラをする人間に目をつけられてしまうこともある、ということに驚かされました。
この子には何を入っても大丈夫だ
と思われやすいのだそうです。
そこに付け込んでセクハラをしてくる最低人間もいます。バタコの場合、それが勤務先の社長でした。
その社長はミーティングの席で平気でセクハラ発言をして、
「あ、これってセクハラになっちゃう?アハハハ」
って言うのです。
「セクハラじゃないよなあ。職場を円滑にするコミュニケーションの一つだよなあ」
笑いながら圧をかけてきます。
その社長は、「この子には何をいっても大丈夫」と思ったようで、会議のたびに言葉のセクハラを日常的にしていました。
他の社員達は困ったように苦笑いしている人が多かったですが、社長が公然とセクハラしているので、周囲も小さなセクハラをしてくるようになりました。
ある日、男性社員が近づいてきて、
最近スーツがセクシーっすねえ。なんかあったんすか?
とニヤニヤしながらいってきました。
バタコは真顔で
それって、なんかセクハラですよねえ
と真顔で返しました。
すると、その男性社員は思いっきり気まずそうな顔をしました。以降、その男性からのセクハラ発言はなくなりました。
バタコが「セクハラ」というキーワードを出したことでびびったのでしょうね。
このことからも、セクハラには笑って対処するのではなく、毅然とした態度で応じることも必要かと考えます。
他にも、仕事中にしょっちゅうバタコの頭をツンツンと触ってくる別の男性社員がいました。
あまりに毎日のように続くので、ある日
触らないでくださーい。セクハラですよー!
とキッパリと言いました。
やはりそれ以降、その男性社員に頭をツンツンされることはなくなりました。
言われないと分かっていない人も多いことに驚きました。
が、自分がセクハラを受けていると感じたら、それを口に出すだけでやめる男性社員もいるので、
毅然とした態度で接することも自分の身を守る為には有効なのだとこのことで感じました。
ちなみに、今もその会社は存在しますが、社長のセクハラ言動は続いているそうです。
中には、社長を訴えた人もいるということです。そして、社長は渋々お金を払ったのだとか。
けれど、会社は存続しており、社長のセクハラも相変わらずだそうです。
セクハラをする人は懲りないのです。
もう病気みたいなもんです。まして、当の首謀者が社長とあっては、もう手に追えませんね。
ADHDに関係なく、セクハラ被害にいつ遭うかはわからないので、自分の身と心を守るために行動できるようにできることはしておきたいですね。
また、セクハラだけでなくパワハラなどにも悩まされる可能性は、ADHDの特性を持っているかどうかに拘らず誰しも起こりうることです。
もし本当に心身共に辛いと感じ、メンタルに支障をきたしてしまったら元も子もありません。
命を守るためにもその職場を離れることも自分を守る行動の一つだと考えています。
バタコがセクハラにあった会社も当時は退職の意思を伝えにくい雰囲気がありました。
けれど、現在退職代行の会社は多数あります。
自分が会社を辞めたいと考えた時に、退職代行の会社があることを知っていればあれほど悩むことはなかったなと思ったのでいくつかピックアップして掲載しておきます。
下記に紹介したのはごく一部ですが、退職代行サービスを利用したいと思った際の参考になれば幸いです。
(画像の大きさの違いはあくまで諸般の都合によるものですのでご理解ください)
企業の研修教材にしてほしいセクハラ問題を扱った漫画
ももち麗子さんの漫画で、セクハラを題材にした
『大人の問題提起シリーズ さけび』という作品 があります。
派遣社員の主人公が上司から執拗なセクハラにあい、拒否したらパワハラにまで発展し、精神的にも追い詰められます。
バタコも、セクハラの経験がありますし、また長年派遣社員をしてきましたので主人公の気持ちが切実に伝わってくるものがありました。
上記にバタコの勤めていた社長のことも書きましたが、この漫画を読んで、セクハラをする人間は本当に懲りないんだなということが、この
『大人の問題提起シリーズ さけび』を読んで思い知らされます。
それでも、逆境にめげずに、立ち上がり続ける主人公には勇気づけられます。
女性はもちろんのこと、特に男性社員に読んでいただきたいです。
会社の研修等で、題材として取り扱って欲しいと思える程、セクハラに対する問題提起がわかりやすく描かれています。
まとめ
今回は、
の本の内容を紹介するとともに、バタコの20代のエピソードもまじえつつ詳しく書きました。
本を読んでみて、あらためて20代の頃を思いだしました。
仕事と恋に特に迷走していた時期で、本当に失敗続きでした。
だからこそ、生きづらさを抱えるADHDガールにとってこの本が生きづらさを少しでも解決するヒントの本になってくれたらと願います。
ADHDの当事者として、悩み、傷つきやすいADHDガールの生きづらさが少しでも軽減されることを願っています。