回らないお寿司屋さんに初めて行く人必読『寿司屋のかみさんうちあけ話』

回転寿司ではない、いわゆる回らないお寿司屋さんに初めて行く時って緊張しますよね。

注文の仕方、お寿司の食べ方やマナー、そして一番気になる予算のことなど、、、

色々考えるとどうしても敷居が高くなってしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで、今回はお寿司屋さんへ行くときのマナーや注文の仕方などがわかる、寿司屋のおかみさんが書いたエッセイ本

『寿司屋のかみさんうちあけ話』を初め、多数の『寿司屋のかみさん』シリーズのエッセイをご紹介します。

著者はなんと現役のお寿司屋さんのおかみさんです

このおかみさんのシリーズ本を読むと、カウンターで食べるお寿司がぐっと身近に感じられるようになります。

回らないお寿司屋さんに行きたいけれど、ハードルが高くて躊躇っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

作家は現役の寿司屋のおかみさん

今回ご紹介する

『寿司屋のかみさんうちあけ話』は、お寿司さんに嫁いだ佐川芳枝さんが実際に寿司屋のおかみさん業を通して身につけたことを余すことなくエッセイで披露してくれています。

バタコは、20年前以上にこの本を図書館で初めて読み、それ以降『寿司屋のかみさん』シリーズを購入し続けています。

この本を読んでいると、お寿司のマナーがわかるだけでなく、本当に美味しいお寿司の魅力が行間を通して伝わってきます。

また、作者の佐川さんのお店では、電話で予算などを聞かれることも多いそうで、

1人前の予算を丁寧に教えてくれています。もし、初めてのお店でお寿司の値段がわからず怖かったら、予約する前に電話で聞いてみることをおすすめします。

お金のことは聞きづらい方が多いかもしれませんが、お会計を気にしてお寿司をつまんでも味も分からないので、行く前に聞いて心づもりをしていたほうが、美味しいお寿司を味わえますよね。

ちなみに、こちらは漫画化もされています。

バタコは漫画化バージョンも購入して読みましたが、原作を読んでいる方でも楽しめるように、原作にはないエピソードも掲載されています。

何より、漫画として描かれるお寿司がそれはそれは美味しそうで、、、よだれなしには読めません笑

マナーとタブーがわかる『寿司屋のかみさんとっておき話』

『寿司屋のかみさんとっておき話』では

星鰈や桜鯛、オコゼなど回転寿司はもちろん、一般的な家庭料理でもお目にかかることがない白身魚がたっぷり紹介されています。

シラウオシロウオの違いも詳しく解説されており、鮨ネタの真髄に触れることができます。

そして、一番知りたい寿司屋でのマナーとタブーのQ&Aも掲載されいます。

醤油の付け方や握りを頼む順番、お酒の飲み方など、目から鱗の情報も盛り沢山です。

お寿司屋さんに行く前にはぜひ一度目を通しておたい一冊です。

一度は読みたい『寿司屋のかみさんお客様控え帳』

佐川芳枝さんのシリーズでも、特に面白いと感じるのが

『寿司屋のかみさんお客様控え帳』です。

この本には、実際にこのお寿司屋さんを訪れたさまざまなお客さんのことがまとめられています。

天皇陛下の幼少時にバイオリンの師でいらした久保田良作先生をはじめ、外国からのお客さまやバブルの頃の危ないお客さまなど、さまざまな人間模様が綴られています。

中には、皆さんご存知のあの有名歌手やタレント、そして当時の現役総理大臣も登場するという豪華ラインナップの控え帳です。

こちらのお寿司屋さんは東中野にあるのですが、実に様々なお客さん達が出入りしています。

そのエピソードの一つ一つにドラマがあり、それでいてほっこりした気持ちになる人情味溢れる控帳です。

読者もお客さんもびっくり!まさかの二代目入店

『寿司屋のかみさん二代目入店』が出版された時には驚きました。

バタコが大学生時代に読んでいたとき、息子さんと娘さんがいらっしゃることはエッセイで知っていました。

が、過去のエッセイには息子さんは今のところ寿司屋をつぐつもりはないと書かれていたんです。

その時は、名登利寿司が今の代で終了するのは寂しいなあという気持ちになりました。

それが、まさか息子さんがサラリーマンを辞めて外の店に寿司屋に修行に行き、そして名登利寿司に戻ってくるとは!

これにはびっくりした読者さんも少なくないのではないでしょうか。

でも、これは嬉しい驚きですよね。

おかみさんは、当初はニ代目の入店について、何かと気がかりなこともあったようですが、今では立派なニ代目としてカウンターで鮨を握っている様子がこの本の中でわかります。

『寿司屋のかみさん 二代目入店』の表紙にもニ代目の写真が載っているのですが、大将のお父さんと本当にそっくりで、正直どっちか見分けがつかないほどです。

もちろん、お顔だけでなく、寿司職人としての気質もしっかり受け継がれているのがエッセイを通じて綴られています。

本屋でタイトルを見て大ショック!

たまたま出かけた書店で、

『寿司屋のかみさん サヨナラ大将』の本を見つけた時はとてもショックで目を疑いました。

なんと、大将が亡くなられたことが冒頭に書かれていたんです。

病気が発症して、手術、治療、そして亡くなるまでの経緯と、二代目とおかみさんの新たなスタートが1冊にまとめられています。

このエッセイを読んだとき、最も心に残ったエピソードは、大将がおかみさんに、自分の両親のことを詫びたときの話です。

おかみさんは、これまでのエッセイで決して義両親のことについてあれこれ語ったことはありませんが、

結婚したばかりの頃はそれはそれは大変だったそうです。

今さらですが、商売しているお店に嫁ぐというのは大変なことだというのが伺えるエピソードでした。

おかみさんは嫁いで、息子さんが生まれたときに、

舅さんに「この子はお前の子じゃない。店の跡取りだ」と言われたのだそうです。

確かに、商売や自営業で男の子が生まれると、その子は立派な跡取りなんですけどね、、、

命懸けで子どもを産んだ人に向かってずいぶんなこと言うなあとびっくりしました。

また、おかみさんが、お店の手が空いたときに新聞を読んでいたら、舅(義理の父親)に、

「飲食店の女房なら新聞読んでるんじゃない、鍋の底でも磨け」と詰られたこともあったそうで、、

飲食店の女房は新聞も読めないのでしょうか?

それなら、お手伝いさんを雇って鍋磨いてもらったらいいのでは?とツッコミたくなります。

この他にも、女をなんだと思ってるんだあと読みながらムカついてしまう話が満載です💢

以前の記事で少し書いたことのある『おしん』のあのお姑さんの厳しさを彷彿とさせるものがありましたよ。

おしんも、夫の実家に住んでいる時、本職である髪結をさせてもらえず、ひたすら田荒地を開墾する作業を強いられていました。

朝ご飯におかわりをすれば嫌味を言われ、早朝から肉体労働をして昼食はおにぎり一つの毎日。

その上、ぜんざいなどの甘いものは、おしんがいない時に姑や小姑に全て食べられてしまい、おしんの口には一欠片も、入ることはなかったのです。

子どもを授かり、臨月に具合が悪くても休む事も許されず、産む直前まで働かされて、ちょっと横になろうものなら激しく口撃されました。

(※ちなみに、佐川さんもつわりで横になっていたら、『つわりは病気じゃないから』と言われ

そして、産後も、21日経って実家から帰ったら『天ぷら屋さんの奥さんは産後10日で働いていた』と呟かれたそうです)

近所の人からおしんに髪を結ってもらいたいと依頼が来ても、

『うちは古くから名字帯刀を許された名家だから、髪結なんてさせられない。おしんも二度と髪結なんてみっともないことするな』と、おしんに好きな事は一切させませんでした。

おしんもひたすら義母の仕打ちに耐えてましたが、佐川芳枝さんも人知れず涙しながらも、シャリ炊きや巻物などの技術を習得して、商家の嫁になっていったんだなあと思います。

お寿司屋さんのおかみさんは、お店のお嫁さんというよりは、その店の女主人ともいえますね。

おかみさんなしには店は立ち行かないのですから、その存在がお寿司屋さんを支えている柱のようなものですね。

女主人という意味では、以前ご紹介した

『やんごとなき一族』の世界と重なる部分があります。

ヒロインの佐都は、何ひとつわからない身で名家に嫁ぎ、もてなしのマナーやしきたりなどを学びながら、女主人に成長していく物語です。

ただ、佐都の姑はとても優しい人ですけどね。

どちらかと言うと、佐都の舅がそりゃあもう怖くて恐ろしくて、、、

『おしん』の姑と同じ、いやそれ以上に血の気がひく程の威圧感があります。

あ、長くなってしまいそうなので、

詳しくは『やんごとなき一族』をお読みくださいね

これまでの佐川芳枝さんのエッセイの中ではお寿司の魅力やおかみとしての楽しさが生き生きと書かれていました。

けれど、その背景には当時は色々な葛藤や思いがあったのだな、、、とこの本を読んで今さらながら気づかされました。

当然ですが、ポンコツのバタコにはお寿司屋さんのおかみはとてもつとまりません。

努力家で辛坊強いおかみさんだからこそ、このお店をきりもりして、大将と共に歩んで来られたんだろうなと思います。

そして、それが今の名登利寿司を作り上げたのでしょうね。

大将はなくなってしまったけれど、この本を読むことでいつでも会うことができますし、

息子さんであるニ代目の豊さんとおかみさんが頑張っているので、名登利寿司の味も健在です。

親子で楽しみたい!寿司屋のかみさんによる児童文学

今回ご紹介したシリーズの著書の佐川さんは、お寿司のエッセイ本を出版したのを機に、児童文学も手がけるようになりました。

2003年には『寿司屋の小太郎』で椋鳩十児童文学賞を受賞され、以降も児童書を多く執筆しています。

とてもわかりやすくユーモラスに書かれているので、親子で絵本で楽しむのにぴったりです。

まとめ

今回は、回らないお寿司屋さんに緊張してしまう時に参考になる、

現役のお寿司屋さんのおかみさんによるエッセイシリーズを詳しくご紹介しました。

堅苦しいマナー本よりも、実際に働いている寿司屋のおかみさんのエッセイを読むことで、寿司屋さんでのマナーやタブーを身につけることができます。

回らないお寿司屋さんが想像よりも怖くないこともわかります。

季節のネタについても詳しく、そしてビギナーにもわかりやすく紹介してくれているので、何も知らずにいくよりもずっと旬のお寿司をおいしく味わえることでしょう。

お寿司を食べたくなったら、このエッセイと共にお寿司屋さんの扉をぜひ開いてみてくださいね。

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