今回は前回の記事の続きになります。
子どもの頃母親から虐待を受けていたことで、そのことが子どもを産んでから育児中に影響を及ぼすようになったことについて書いていきます。

前回と同様に重い内容になるので、苦手な方はここでストップしてくださいね。
育児中に昔体罰を受けていたことがフラッシュバックするようになった

バタコの娘は、赤ちゃん時代は本当に手のかからない子でした。
よく食べ、よく寝て、離乳食も順調に進んで、成長具合もいわゆる標準通りだったのです。
けれど、2人目が生まれてから次第に娘独特のコミュニケーションの取り方や、しつこいところ、一方的なところなどに、とてもイライラしてしまうようになったのです。
また、2人目が生まれてただでさえ大変な時に、
意思疎通が難しい娘の存在にストレスを感じ、しょっちゅう怒鳴っていました。
そして、この怒鳴るという行為がバタコ自身をよけい苦しめていくことになったのです。
娘に怒鳴る瞬間に、過去に母親から虐待されたり怒鳴り散らされていたことがフラッシュバックするようになり、
いつのまにか自分がされて嫌だった母親そっくりの怒り方をするようになっていたのです。
心の中で
「こんなふうに怒鳴っちゃだめだ、娘の心に悪影響をあたえてしまう」
とわかっているのに、バタコの口からは次々に娘を罵倒する言葉がでてきてしまっていたのです。
もはや、バタコには自分の怒りをコントロールすることができなくなっていました。
下の子が生まれてからしばらくしてからの期間、怒鳴らない日はないというくらい娘を叱っていたので、バタコ自身、心が疲弊しきっていました。
いつも朝が始まると
「ああ、また娘と向き合う日だ。娘を怒鳴ってしまうだろう」
とマイナスなことばかり考えていました。
とにかく娘の一挙手一投足が気になってイラついて仕方ないという状況だったのです。
以前記事にも書いたことがありますが、当時、区役所の保健師や、心理士さんに相談するということをしました。


地域の保健師さんも心理士さんも親身になって話を聞いてくれて、
その時はどうにか気持ちがおさまり、娘をあまり怒らないようにしようと心に誓うものの、
結局数日たつとまた元通り、、、という感じでした。
次第に、バタコは自分の精神バランスを欠いた状態になっていったのです。
例えば、朝娘の幼稚園の支度をしているときなどに、あせる必要はないのに、どうしようどうしようという不安な気持ちでいっぱいになってしまうのです。
少しでもスケジュール通りにいかないともう心臓がどきどきバクバクしてしまい冷や汗をかき、その場に座りこんでしまい動けなくなることも何度かありました。
こんなことは今までの人生で初めてでした。
それまでは、たとえ仕事がどんなに忙しくても、ビジネス上で想定外のことがおこっても冷静に平常心を保っていられたのです。
そんな自分が、子育てのちょっとしたことで精神的に不安定になってしまうなんて思ってもみませんでした。
娘も怒鳴りちらす日々に、きっとバタコの心もどこかで壊れかけてしまっていたのかもしれません。
相変わらず、娘は育てにくく感じ、毎日怒鳴り、その怒鳴ることで過去に母親にされた暴力や暴言がフラッシュバックしそのことにさらに傷つき、心を自ら傷つけていたのだと思います。
とはいっても、その時はすでに
地域の保健師さんや区役所の子育て支援課の心理士さんにも話しを聞いてもらっていました。
それでも状況を改善できないでいる今、どうすればいいだろうかと方法と対策を考えました。
そこで、以前から少し考えていた精神科を思いきって受診してみることにしました。
精神科って、なんだかとても敷居が高いのですが、このままではバタコは娘を自分の母がしたように虐待してしまうのではないかと思ったからです。
それだけは絶対に、絶対にしたくはありませんでした。
バタコは母親からされたことで、子どもを産んでからとても苦しみさらに傷つきました。
娘を同じような悲しい気持ちにはさせるわけにはいかないと思いました。
もちろん、娘を怒鳴ってしまっているので、そのことで娘も嫌な気持ちにさせてしまっているのですが、これ以上はもうしないように、何とかしようと心に決めました。
子どもを怒り過ぎてしまうことについて悩みを抱えるママは決して少なくないと思います。
イラストレーターのアベナオミさんによる
『子どもを叱りつける親は失格ですか?』でも、子どもを怒鳴ってしまうママなどの悩みが綴られています。この本について別の記事で詳しく書紹介していますので興味のある方は参考にしてくださいね。

我が子を虐待するかもしれないという恐怖で、メンタルクリニックを受診

まずはインターネットで近隣の精神科やメンタルクリニックを調べました。
いくつか候補があったのですが、土曜日の午後も診療をしているところが近くにあったのでそちらに電話をかけて診療の予約をしました。
旦那にも精神科を受診することを話しました。
旦那には、母親に虐待されていたことや娘に対するイライラなどについてすべて話をしていたので、「うん、行ったほうがいいね」
と即答してくれました。
初診はとても緊張しましたが、先生はとても優しく話を聞いてくれました。
まずはイライラを鎮めるための漢方薬を処方してくれました。
そして、2週間後にまた来るようにということでした。
ところが、処方された漢方薬を決められた回数服用しましたが、その漢方薬はほとんどといっていいほど効き目はなかったです。
特にイライラがおさまったということはありませんでした。
そこで2週間たって二回目の受診の時に漢方薬が効かなかったことを話しました。
すると先生の判断で「では漢方はやめましょう」ということになり、別の鎮静剤を出してくれることになりました。
その薬を飲むことで、バタコはようやく育児のイライラを鎮めることができるようになりました。
精神科を受診して、1年後

メンタルクリニックを受診したのはおよそ1年前なのですが、その間、月に1度定期的に通院して、薬を処方してもらっています。
毎日飲み続けることで、娘に対してのイライラ、自分が母親にされていたことのフラッシュバック、虐待してしまうのではないかという恐怖感はいつのまにか消えました。
もちろん、子育てのことで全くイライラしないかといったらゼロではありません。
でも、子育てでイライラしないお母さんはゼロではないですよね。
というか、子育てってイライラするものだと思います。
けれど、そのイライラがあまりに強すぎると、バタコのように過度に娘を怒鳴りすぎたりしてしまい、かえってママの精神バランスが悪くなってしまうなら、何らかの対処が必要だなと今回のことで感じています。
自分で見つけた虐待しないための糸口

今回、2回にわたって、
「我が子を虐待してしまうかもしれない恐怖、その対処について」
をバタコの経験談として書きました。
バタコは保健師さん→心理士さん→メンタルクリニック受診という流れでしたが、他にも方法もあるかもしれないし、この通りにすれば子育てのイライラはなくなるということでは決してありません。
メンタルクリニックを受診して薬をもらって飲めば、我が子を虐待しなくてすむということではないので、そこは明確にしておきます。
薬が合わない方もいらっしゃるでしょうし、そもそも精神科に対しての意識や考えは人それぞれだと思います。
子育てに悩んで苦しいなら絶対に精神科を受診すべきだという考えではないです。
バタコは自分でも
「このままじゃヤバイ、ギリギリの精神状態だ」
と思いましたので、自分で行くことを決めました。
そして、結果として、娘、そして下の子に対しても子育てでイライラすることが減り、バタコも笑顔で子どもたちと接することができるようになったのでそこは自分にとって本当にベストな選択だったと思います。
それは自分で考えて決めたからそう思えるんですよね。
我が子に対して、自分がされたことをしたくはない、その一心で行動したことで、娘に怒鳴ることが激減し、結果的に自分自身も救われました。
また、同時に育てにくさを感じる娘への接し方についても親としてどうするべきか考えるようになったのです。
とはいっても、すべてメンタルクリニックを受診したからそうなったのかはわかりません。
娘の成長のスピードがたまたまそういう流れだったのかもしれないし、子育てについては正解はないですもんね。
まとめ
今回、長々と自分の幼少期のことや、子育てのイライラ、悩み、メンタルクリニック受診のことなど書きました。
メンタルクリニックを受診し薬を処方されたことで、イライラすることはほぼなくなったものの、子育てのことについては悩みはつきません。
けど、その悩みも「まあ子育てってそういうものかもね」と受け入れられるようにはなりました。
前は、子育てで悩んでる日々が嫌で、その悩みをゼロにしたいって思っていたんですが、それは無理、というか悩んであたりまえなんだなという心境になることができました。
それまでは「良い母親」になりたいって思ってたんです。
子育て広場にいったり、習い事させたりして、自分は子どもとちゃんと向き合ってるし一生懸命やってるっていう自分に酔ってた部分もあります。
それなのに、「こんなに一生懸命やってるのに、なんでこの子はいうこと聞かないのよ」
って勝手にイライラしてた部分も否定できないし、娘にとってはいい母親どころかいい迷惑でしたね。
バタコは今は良い母親を目指していません。
でも、娘と息子が毎日笑って楽しそうにしてくれてるので、それほど悪い母親でもないと自負しています。
とりあえず今はそんなさじ加減で育児をしていこうかと思っています。
それで、いつか子どもたちが大人になった時に、
「よく覚えてないけど、なんか笑ってばかりいたなあ」っていう思い出がちょっとでも記憶にあったら…というか、あることを願いつつ。
今後もバタコ流の良い加減な子育てをしていこうと思います