『父娘ぐらし 55歳独身漫画家が8歳の娘の父親になる話』【レビュー】

今回は渡辺電機(株)さんの

『父娘ぐらし 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』というコミックエッセイについてご紹介します。

タイトルにあるように、これまで結婚をせずに気ままに生きてきた渡辺電機(株)さんは、ある日突然8歳の親になります。

結婚相手には2人の娘がいます。

奥さんと子ども達と4人で一緒に暮らすのかと思いきや、なんと最初は8歳のアユちゃんと渡辺電機(株)さんの2人で暮らすというのだから驚きました。

果たして、父娘ぐらしはうまくいくのでしょうか、、?

さっそく、あらすじとネタバレ、感想について詳しく書いていきます。

※作品の詳細に触れますのでネタバレが嫌な方はストップしてくださいね。

目次

55歳の初婚で8歳の娘のパパに

渡辺電機(株)さんは2018年3月にシングルマザーの女性と結婚します。

入籍後はお互いの仕事もあるので、東京と大阪でしばらく別居婚をすることになったのです。けれど、年度途中での転校となると発達障害の娘さんには精神面で負荷ががかかってしまうと懸念がありました。

そこで、8歳の娘さんだけ一足先に渡辺電機(株)さんのいる東京へと引っ越してきたのでした。

ちなみに、奥さんは子どもの頃から渡辺電機(株)さんのファンだったそうです。憧れの人と結婚できるなんて素敵ですよね。

バタコの友人にも幾人かステップファミリーがいます。やはり、子ども自身が年度途中での転校は嫌がるケースが多く、入籍だけ先に済ませ転校までの数ヶ月は別居婚してというケースは珍しくないようです。

その友人曰く、小学校の年度の代わりで娘さんが引っ越しを希望したためとのことでした。確かに、学年の途中で転校よりは、学年が切り替わるタイミングの方が子どもにとって安心ですよね。

55歳パパ初めてのお弁当作り

8歳のアユさんは、4月から学童に通うことになります。学校が始まっていない期間、お昼ご飯が必要とのことで渡辺電機(株)さんは最初は市販のパンを日替わりで持たせます。が、学童のスタッフから、アユちゃんに手作りのお弁当を持たせてほしいと言われます。

そこで渡辺電機(株)さんは一念発起してお弁当を作ります。何しろ彼にとっては子どものお弁当作りなんて初めてのことですから、苦労のはてにお弁当が出来上がったのでした。

ちなみに、バタコは父親から弁当を作ってもらったことなんて一度もないです。だから、たとえ不器用でもお弁当を作ってもらったアユちゃんのことが正直羨ましいです。

学校にいきたがらない娘への対応

アユちゃんは人見知りもあって、新しい学校へなかなか行きたがりません。そんなアユちゃんを渡辺電機(株)さんは毎日校門まで送っていくんです。

時には教室まで送っていくことも、、、

これも泣けちゃうエピソードです。

だって、実の親でさえ登校を嫌がる子どもを小学校まで送っていくのってしんどい時があると思います。

でも、ちゃんと学校まで送って行ってあげて、次第にアユちゃんは次第に学校に慣れることが出来ました。

バタコの父親は、普段平日は仕事で不在だったので、こういうことは一度もなかったですね。そもそも「学校どうだ」なんて聞かれたこともありません。

また、バタコの時代は学校へ行きたくないなんてことは許されなかったですし、学校へ行きたいかどうかなんて選択肢はありませんでした。

学校は毎日行くべきところだったので、「いきたくない」という選択肢すらなかったのです。

特別に学校が居心地が良いというわけではないですが、、学校で、母からされたような虐待をされることはさすがになかったのでそういう意味では学校に行く方がマシだったのかもしれません。

イライラしてついに娘に手をあげてしまう

とはいえ、育児は綺麗事ばかりではすまされません。その上、血のつながらない親子なら尚更だと思います。

ある日、アユちゃんがふざけてニヤニヤしながら、渡辺電機(株)さんの顔を思いっきり引っ叩くんです。

そのことで渡辺電機(株)さんの堪忍袋の尾が切れて、彼はアユちゃんを強く引っ叩きます。

渡辺電機(株)さんは「叩かれて痛かっただろう。他の人も痛いんだからふざけて人のことを叩くのはやめよう。」と諭します。

「親に向かって叩くとは何ごとだ」とかじゃなくて、「叩かれたら他の人も痛いんだ」と言うセリフが印象的でした。

バタコならむかついて「親を叩くなんて!」と感情的に怒鳴ってしまいそうです。

余談ですが、バタコは父親には一度も叩かれたことも、怒られたこともありません。母親には何度も暴力にあってますけど、父親は無関心でした。

『愛の反対は憎しみではない。無関心だ』というマザーテレサの有名な言葉があります。

父親は子に対して無関心、母親からは躾と称して暴力を受けるという家庭に育ったバタコにとって、マザーテレサのこの言葉は、深く考えることを躊躇させます。

無関心と暴力のどちらが重いのかを天秤にかけることは、当事者である子にとっては残酷なことです。

父娘初めてのお出かけ

ある日、渡辺電機(株)さんはアユちゃんからお出かけにいきたいと言われます。

自称ビンボーな渡辺電機(株)さんは躊躇しますが、アユちゃんの必死の頼みで東京で遊ぶことにします。

まず最初に行ったのはフクロウカフェなんです。やはり東京といえばフクロウカフェが人気なんでしょかうかね。

アユちゃんは、初めてのフクロウカフェでそりゃあ大喜びです。いろんなフクロウに寄り添うアユちゃんがそりゃあ可愛いです。

フクロウカフェというと、以前別の記事に書いたことがあるのですが、そこでは主人公にとって決して楽しい場所ではなかったようです。けれどもアユちゃんにとってはとても楽しい場所だったようで安心しました笑

その後にも動物園や遊園地、スワンボートなど一日中東京を楽しみます。アユちゃんはとても楽しそうに過ごしました。

繰り返しになりますが、バタコは父親と一緒にどこかに外出して遊んだことは一度もないです。小学生の時に

「どこか連れて行ってよー」と姉と一緒にねだったことがありました。

けれど父親がバタコ達をどこかに連れて行くことはありませんでした。

そんな父親との僅かな思い出といえば、パチンコ店が頭に浮かびます。

確か、バタコと姉が同じ病院に通っている合間に、父親はパチンコをしていました。

診療後に姉と一緒に病院を出て、パチンコ店に父親を呼びにいきました。

けれど、父親まだパチンコをしていて時間がかかるというのです。

パチンコの経験がないので分からないですが、途中ではやめられないものらしいですね。

そのため父親が終わるまでパチンコの駐車場に置いた車の中で、姉と一緒に待っていました。

それは、一度や二度ではありません。

しばらく車内にいましたが、バタコも姉も無事でした。きっと猛暑じゃない季節だったのでしょう。

そんなこともあり、今だにどこかに父親と外に出た思い出というと頭に浮かぶのはパチンコ店なんです。

30年前は今ほど暑くはなかったですし、当時の我が家の車は旧式で窓は手動で開けるタイプでしたので、自分たちで車の窓を手動で開け閉めをしていた記憶もあります。(エンジンがかかっていなくても窓下にあるレバーを回せば窓は開け閉めできました】

ちなみに、パチンコをするのは父親だけでした。母親もしませんし、バタコも姉もパチンコとは縁のない生活を送っています。兄とは長年連絡をとっていませんが、彼もギャンブルには縁がないです。

ギャンブルに夢中になる父親を見て育ったので、バタコはパチンコをする気にはなれないのです。

パチンコや、パチンコをしていた父親のことを嫌いということはないのです。

ただ、子どものことでさえ何もかも忘れて夢中になるその血は、子であるバタコにも脈々と流れていることを自覚しています。

血が繋がっているからこそ、それは嫌というほどわかるのです。

だからバタコはパチンコ及びギャンブルはしないことを、ずいぶんと幼い頃に心に決めた覚えがあります。

まあ。何となくお金をつぎ込んで借金してしまいそうなイメージもあるので、、、(^^;;

もちろんパチンコや競輪、競馬など好きな人はやればいいと思いますけどね。

そんなわけで、バタコの父親との思い出はいつもセットなんです。

まとめ

『父娘ぐらし 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』について詳しくご紹介しました。

同時に、バタコもこのコミックエッセイを読みながら、自分の父親と重ね合わせる部分も幾度もありました。

渡辺電機(株)さんは、娘のアユちゃんと積極的に関わろうとしていてすごいなと、素直に感心してしまいました。

バタコの父親はそういうことはなかったので、血縁は人との繋がりを約束するものではないのかもしれませんね。

ステップファミリーについてのマンガではなく、純粋に子育てマンガとしての面白さを感じるコミックエッセイです。

ちなみにあとがきによると、本の中で小学生だったアユちゃんは現在は中学校に進学したとのことです。実の父娘でも思春期は難しいですが、渡辺電機さんとアユちゃんの関係性もどうなっていくのか気になります。

続編も予定されているので、次の新刊がとても楽しみですね。

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